まぶたがピクピクと痙攣する現象は、多くの人が経験する症状です。
ストレス、疲労、栄養不足などが原因とされ、身体と心の健康に関連しています。
まぶたがピクピクするという症状で悩んでいる2人の会話をみてみましょう。
ここのところ、まぶたがピクピクするんだ。
あら、疲れてるの?
私も前に仕事が忙しすぎて寝不足のときになったわ。
寝不足でピクピクするのは、僕も経験があるんだけど、最近はもっとひどいんだ。
どんな風に?
ほら、この左眼みて。うまく開けられないんだ。
それに、頬のほうまで動くんだよ。
不思議なのことに、右は全然症状がなくて、左だけなんだ。
それは大変だね。うっとうしいよね。
そうだ、眼科で相談してみるのはどう?
まぶたがピクピクする原因
まぶたがピクピクするのは、大きく分けて2つあります。
眼瞼ミオキミア
一つはやぎさんが言っているような、疲れやストレスで起こりやすい「眼瞼ミオキミア」と呼ばれるものです。
これは病気ではなく、一種の疲れのサインです。
ピクピクしているように感じますが、見た目ではまぶたが動いて見えない場合も多くあります。
病気ではないけれども、人によっては何日も、何か月もつづくことがあります。
片側顔面けいれん
もう一つは、とりさんが今回経験した、もう少し大きなけいれんです。
「片側顔面けいれん」といいます。
特徴は、頬のほうまでけいれんすることがあることと、まぶたも上下ともにけいれんが起こりやすいこと、顔の片側に出ることです。
ミオキミアと比較してピクピクが大きいので、見た目に分かりやすいことも特徴の一つです。
顔の表情筋を動かす「顔面神経」が興奮することで起こります。
顔面神経の興奮は、近くを走る血管が神経に当たって起こることが多いですが、稀に脳の病気で起こることもあるため、MRI検査をお勧めしています。
治療
眼瞼ミオキミア
病気ではないため、基本的には決まった治療法はありません。
疲れやストレスを避けるようにしましょう。
片側顔面けいれん
対症療法として、ボツリヌス注射を行うことが多くあります。
注射を打つと、筋肉の余分な動きが制限されるため、けいれんが起こりにくくなります。
一方、動かしにくなったり筋肉が緩み過ぎるデメリットもあります。
また、1回の注射の効果は3か月程度と言われています。
根本治療としては、顔面神経とそれを圧迫している血管とを離す手術になります。
脳神経外科での治療となります。
補足
まぶたがピクピクするというと、よく眼瞼けいれんと混同されます。
眼瞼けいれんは、まぶたの開け閉めのコントロールがうまくいかなくなり、開けているのが辛い、違和感などが出てきます。