目の表面は常に涙で覆われていますが、通常量であれば目からあふれてこぼれることはありません。
泣いた時には涙が多くなるので、目からあふれてしまいますが、同時に鼻水が沢山出た経験がありませんか?
涙は通常、目から鼻に流れて出ていきます。
目と鼻を繋ぐ管を鼻涙管(びるいかん)と言います。
原因
泣いていないのに目から涙がこぼれてしまうと、不便ですね。
このような時、涙腺で涙を作り過ぎているか(涙液分泌過多)、涙が鼻に適切に排出されていないことが考えられます。
涙が増えてしまう状態で多いものは、結膜炎、特にアレルギー性結膜炎や、ドライアイです。
ドライアイは涙が減るものと思われがちですが、刺激に弱くなるので反射的に涙が出やすくなります。
ただし、その涙は適切に目の表面に留まらずに流れてしまうため、目の表面はまたすぐに乾燥してしまうのです。
また、鼻涙管やその手前の涙小管が詰まったり、細くなってしまっても涙があふれやすくなります。
さらに、涙小管の入口である涙点という穴(排水溝をイメージしてみてください)に適切に涙を送れない場合にも、涙があふれてしまいます。
加齢に伴う結膜弛緩症(白目にシワができる)が代表的です。
先天性鼻涙管閉塞
これとは別に、新生児の時から常に涙が出ている、先天性鼻涙管閉塞というものがあります。
流涙と眼脂(めやに)があることが特徴です。
生まれつき、鼻涙管の鼻への出口が開いていないことが原因です。
1歳ごろまでに自然に治る場合も多いですが、治らずに処置を必要とすることも珍しくありません。